
「マルチタスクになるとダメなの?」



「マルチタスクになるとダメなの?」
このように考えたことはありませんか?
特に、色々と気付いたり考えてしまう読者のみなさんは、悩むことが多いのではないでしょうか?
この記事は、そんな悩みを解決できる内容になっています。



本記事を読み終わった時には、マルチタスクにならずに、ストレスなく仕事を時間内に終わらせることができるようになるでしょう!
記事前半では『マルチタスクによるデメリット』『マルチタスクになってしまう理由』を解説します。
そして記事後半では、マルチタスクをシングルタスクに変換する『タスク手順書の作り方』を具体的に解説します。
マルチタスクとは?


マルチタスクとは、異なる複数のタスクや作業を同時に処理することを指します。
例えば、以下のような3つの仕事やタスクを同時に並行してこなすことです。
- 会議資料を準備すること
- お客様との日程調整をすること
- デスク整理をすること
複数のタスクを同時にこなすことができれば、非常に生産的に仕事をすることができます。
しかし、実際はどのタスクも中途半端になることが多いです。
マルチタスクによるデメリット
マルチタスクによるデメリットは多くあります。ここでは、3つに絞って解説します。
情報過多によるストレス増加
下記のマルチタスクの例だと、
これは求められる能力や優先度が異なりますよね?
- 会議資料の準備だと、会議の目的から考えないといけません。
- お客様との日程調整だと単純作業ですが、相手からの連絡待ちの時間も考慮する必要があります。
- デスク整理は日常的なルーティンワークですが、優先度が高くなく後回しにしがちです。
これらの異なる意味を持つ複数のタスクを同時にこなすのは、ストレスを抱える結果となります。



タスクによって優先度・求められる能力は違う!
集中力の分散・低下
マルチタスクになると、集中力の分散・低下を招きます。
理由としては、上記でも述べた通り、マルチタスクでは異なる能力が求められるからです。
単純作業と同時並行でクリエイティブな作業が混ざっていると、仕事の捗り具合にムラが出てきます。
そうなると、単純作業でさえもやる気・集中力がなくなってしまいます。



結果的に、1日で終わらせる仕事量が通常の半分以下なんてこともあります。
ミスの増加
マルチタスクだとミスも増加します!
仕事A、仕事B、仕事Cといったように3つの仕事を同時並行で進めていると、仕事Aの途中に仕事Bをやることになります。
数時間後に、仕事Aに戻った時に「あれ?どこまでやったっけ?」と確認する作業から入ります。
確認するならまだマシですが、確認をせず仕事に戻ってしまうと、ミスが増えます。
ミスが増加すると、職場での評価も下がったり、昇進・昇給などの査定に響く可能性もあります。



マルチタスクは、確認作業が毎回入ってしまう!
マルチタスクになってしまう理由





なんでマルチタスクになってしまうの?
マルチタスクになってしまう理由も理解しておきましょう!
受けた仕事を順番通りにしてしまう
職場では優先度に関係なく、仕事がたくさんあります。
予定されている仕事だけなら良いのですが、緊急でする必要があるタスクが舞い込んできます。
上司からの仕事、社外からの仕事といった他者から頼まれる仕事です。
- 上司からの仕事
- 社外からの仕事
こういった頼まれた仕事を順番通りに対応していると、どんどんマルチタスクになります。
そして、最初に取り掛かっていた重要な仕事に戻ることができなくなります。
思いついた仕事をやってしまう
仕事をやっているうちに、自分で「これも必要か?」と思いつくことがあります。
この気付く能力は仕事をするうえでとても重要です。
しかし、気付きすぎて重要でない仕事にまで手を伸ばしてしまう人も多いのではないでしょうか?
仕事をする際には、重要度×緊急度で優先度を考えることが大切です。
そして、思いついた仕事というのは重要ではなく、緊急でもないものが多いです。
今すぐやらなければならない優先度の高いものではないでしょう。
優先度の高さ = 重要度 × 緊急度
手順を考えずに取り掛かってしまう
早く仕事に取り掛かるのは良いことですが、手順を考えずに行動する人も多いです。
私も「仕事を進んでいる感じが欲しい」という理由で、とにかくすぐに走り出してしまいます。
この方法だと、取り掛かり始めだけは良いです。
しかし、途中くらいから考える時間が増えて、集中力が切れて詰まってしまいます。
結果的に、途中で妥協したり、作業を後回しにしたりすることもあるのではないでしょうか?
そして、仕事を終わらせるのが遅くなってしまい、自他共に悪い評価になってしまいます。



手順を考えずに行動すると、途中で息切れしてしまう!
解決策:シングルタスク


そこで僕が提案する解決策が、シングルタスクです。
後で解説をしますが、「タスク手順書を作って、マルチタスクをシングルタスクに変換しよう!」といったものが正確です。



タスク手順書を作って、マルチタスクをシングルタスクに変換!
確かににマルチタスクで仕事を進めることができると、どんどん仕事が終わっていきます!
実際に職場でも、マルチタスクをこなしている人が成果を出しているように見えます。
ただし、その成果を出している人の活動を詳しく観察してみてください。
マルチタスクというよりも、シングルタスクをたくさん終わらせているのです!



仕事ができる人は、マルチタスクをシングルタスクに変換して、たくさん実行しているだけ!
シングルタスクとマルチタスクとの違い
シングルタスクのメリットとデメリットも解説します
シングルタスクのメリット
(1)やることが明確になる
シングルタスクなので、実際に行動することがシンプルです。
行動が単純なので、スタートも切りやすいのがメリットですね。



そして、ミスが起こっても小さいので修正しやすいです。
(2)短時間で集中できる
シングルタスクのため、活動時間が短いのもメリットです!
したがって、途中で集中力が切れる心配もありません。



色々と考え込んでしまう人には、とても有用な作業方法です。
シングルタスクのデメリット
(1)仕事が進んでる感じが少ない
シングルタスクだと行動がシンプルにはなり、小さい作業をすることになります。
そうなると、あまり仕事が進んでいない感じがあります。
ただし、シングルタスクの積み重ねで、大きい仕事につながることになりますよ。
(2)単純作業だと疲れる
シングルタスクだと短時間で終わらせることができるのですが、単純作業の場合は面白みがないです。
僕の場合は、ストップウォッチで時間を計測してタイムアタック的にゲームにしたりします。
あとは、自動化できるものはマニュアル的に自動化してみたりもします。
マルチタスクをシングルタスクに変換するタスク手順書


ここからは、『マルチタスクをシングルタスクに変換する方法』を解説していきます。
変換する方法を僕は「タスク手順書を作る」と呼んでいます。
そのままの意味で、「大きな仕事をやるべき細かいタスクに落とし込んで順番通りにやっていく」ものです。
以下のように、このタスク手順書を作成してから仕事をすることで、迷わずに仕事を進めることができます!
- 紙などを用意し、やるべきタスクを書き出す
- タスクに名前をつける
- タスクを分解する
- 時系列順に並べる
- 誰がやるのかを色分けする
- 順番通りにやっていく
紙などを用意し、やるべきタスクを書き出す
まずは紙でも、PC、スマホのメモでも良いので1日の仕事でやるべきタスクを書き出します。
この時点ではまだメモ程度なので、キレイに書こうとしないで大丈夫!



ひとまず、全部のタスクを書き出そう!
タスクに名前をつける
次に、各タスクに対して抽象的に名前をつけます。
例えば、「〇〇の会議資料の作成」や「△△社××さんとのアポ取り」などです。
この名前は、その仕事の最終的な目標に近い名前になることが多いです。



名前をつけることで、「何をしなければいけないのか?」が明確になり、頭のモヤモヤも晴れてくるメリットもあります!
タスクを分解する
タスクに名前をつけることができたら、タスク分解をしていきます。
達成したいタスクを細かく分解するという意味ですね。
分解する方法として、以下の2つの方法があります。
- 要素的分解
- 時系列分解
「会議の開催」を例に、要素的分解を使って解説をしていきます。
会議の開催をする場合、以下のようなことを具体的なタスクを実行する必要があります。
- 場所の予約
- 参加者の選出
- 参加者の日程調整
- 議題の決定
- 議決方法の決定
- 資料作成
このように、会議を開催すると簡単に言っても6つの要素に分けることができました。
要素分解することで、単に「会議の開催」を考えるよりも解像度が上がった状態にできます。
そうすることで、「会議開催って何をやれば良いの?」という状態から抜け出せます!
時系列順に並べる
次は、出てきた要素を時系列順に並び替えます。
今回の場合は、会議で話し合う議題を最初に決めた方が良さそうです。
したがって、「議題の決定」を最初におこないます。
そして、その議題に必要な「参加者の選出」をする必要がありますよね。
同時に「議決方法の決定」をすると良いでしょう。
ただし、参加者の職位や人数によって変更する場合もあるでしょう。
参加者が決まれば、出席してもらうために、日程調整をしなければなりません。
参加者数が決まれば、必要な場所の広さなどが分かるので、場所の予約ができます。
最後に資料作成となります。もちろん、議題や議決方法が決まった時点で作り始めても構いません。
まとめると、以下の通りです。
- 議題の決定
- 参加者の選出
- 議決方法の決定
- 参加者の日程調整
- 場所の予約
- 資料作成
誰がやるのかを色分けする
次に自分がやることと、他者がやることを色分けしていきます。
上記の例で、自分が管理職でない一般社員の場合を考えます。
上記の(1)(3)は上司がやること、(4)(5)(6)は自分がやること、(2)は上司と自分がやるといった具合です。
これを色分けすると、以下のようになります。
- 議題の決定
- 参加者の選出
- 議決方法の決定
- 参加者の日程調整
- 場所の予約
- 資料作成
黒色は自分がやること、青色は上司がやること、緑色は誰かと一緒にやることです。
色を分けることで、自分が取り掛かることと、相手に依頼することが明確になります。
色のついたところは自分では完結できないので、相手への依頼が遅れると仕事のスピードが上がりません。
色分けすることで、仕事の進捗状況を把握しやすくなるメリットもありますよ!
順番通りにやっていく
ここまで完成したら、あとは順番通りにやるだけです。
今回の場合は、(1)議題の決定を上司に依頼することから始まります。
(4)まで来た時、スムーズに日程調整できるように、あらかじめメール作成などをしておくと、仕事のスピードをさらに高めることが可能です!
注意点


ここまで、『タスク手順書の作成方法』を解説してきました。



タスク手順書の作り方は理解できたけど、何か注意することはあるの?
最後に、注意点を2つ示しておきます。
タスク分解は短時間の行動にする
仕事をしている場合は、大きい仕事を実行する場合もありますよね?
今回の「会議の開催」場合だって、最後に資料作成がありました。
しかし、資料作成といっても作業内容が抽象的すぎます。
こういう時は、タスク分解して出てきた「資料作成」についても、さらにタスク分解をする必要があります。
言い換えると、タスクの名前を読んで何をすれば良いか不明な時、さらにタスク分解をするということです。
可能な限り、実行するタスクは短い時間で終わる行動まで分解していけるようにしましょう。



最初は、タスク分解自体を面倒な作業に感じるかもしれません。
しかし、抽象的なタスクを目の前に立ち尽くすよりは、多くのこと、大きなことを確実に完遂することができますよ!
完璧主義をやめる
完璧主義をやめることも重要です。
分解する方法には、①要素的分解、②時系列分解があります。
ただし、要素を全部書き出せなかったり、時系列順ではできないこともあります。
その場合は、完璧にできなくとも、おおまかに要素を書き出し、できる順番で実行していくのがオススメです!
不完全でも実際にやってみて、後で記録することで、より良いタスク手順書を作ることができます。
そして、そのタスク手順書を次の機会に使うことで、前回よりも仕事のスピードがアップします!



タスク分解は完璧じゃなくても良い!
まとめ


今回は記事前半で、『マルチタスクのデメリット』や『マルチタスクになってしまう理由』を挙げました。
そして記事後半では、『マルチタスクをシングルタスクにするタスク手順書の作り方』を解説してきました!
タスク手順書の作り方は、下記の通りです。
- 紙などを用意し、やるべきタスクを書き出す
- タスクに名前をつける
- タスクを分解する
- 時系列順に並べる
- 誰がやるのかを色分けする
- 順番通りにやっていく
まずは、今やっている複雑な仕事を冷静に観察してみましょう!
マルチタスクになっているものがあれば、要素や時系列でタスク分解してみて、行動しやすいシングルタスクに変換してみましょう!
この能力が身に付いたら、以下のような変化があるでしょう!
- 仕事が早く終わり、定時に仕事を終えることができる
- ミスが減ることで職場内の評価も上がり、昇進・昇給できる
- ストレスが減るので、毎日の仕事で疲れにくくなる
今回の記事が参考になってくれることを心から願っています!