「どの仕事から始めたら良いの?」
「仕事に優先順位をつける方法を知りたい!」
このように考えたことはありませんか?
特に、仕事の効率やスピードを求められてしんどい繊細さんは、悩むことが多いのではないでしょうか?
この記事は、そんな悩みを解決できる内容になっています。
本記事を読んだら、迷わずに優先順位をつけることができるようになるでしょう!
記事の前半では『優先順位がないと起こるデメリット』や『優先順位をつけるメリット』を解説します。
そして記事の後半では『重要度×緊急度マトリクスを使った優先順位のつけ方』を6ステップで解説します。
優先順位がないと起こるデメリット
「仕事の優先順位がない状態」とは、取り組むべき仕事が何か分かっていない状態のことです。
また、複数の仕事はリストアップされているけど、何から始めたら良いのか分からない状態も指します。
この状態だと、仕事を進めるうえで以下のようなデメリットが起こります。
仕事の初動が遅れる
仕事の主な時間の使い方として、成果物を出すための思考時間と作業時間の2つがあります。
しかし、「どの仕事から始めようかな?」といった優先順位づけの時間は、そのどちらの時間にも入りません。
つまり、優先順位がない場合では、思考時間や作業時間に入るまでの初動が遅れます。
思考時間と作業時間に付随する、その他の時間をできる限り短くすることが重要になりますね!
優先順位がないと、迷ってしまい初動が遅れる!
重要な仕事に注力できない
会社・組織では1種類の仕事だけやれば良いわけでなく、複数の仕事が混在しています。
その中にも組織にとって重要な仕事、重要でない仕事がグラデーション的に存在していると思います。
優先順位がない場合、目についた仕事から始めたりして、重要な仕事に時間をかけて注力できないことになってしまいます。
納期に遅れる
仕事の最後には成果物が出てきて、それを期限日までに納品する必要がありますよね?
この納期に遅れてしまうと、相手からの信頼を失ってしまいます
優先順位がない場合には、納期や緊急度を考えずに仕事に取り組んでしまいます。
そうなると、やはり信頼を失って重要な仕事も任されず、スキルをつけることも難しくなるでしょう。
優先順位をつけて納期を守り、信頼を獲得しよう!
優先順位をつけるメリット
次に、優先順位をつけた状態のメリットについてです。
どの仕事から始めて、どれに注力したら良いのか分かっていると良いことが起こります!
無駄な作業時間を抑えられる
優先順位をつけた状態だと、重要な時間に時間を割き、不要なことには時間を割きません。
つまり、重要でないことに注力するといった無駄な時間を少なくできます。
無駄作業に時間をかけていとストレスが溜まりますよね?
優先順位をつけるだけで、気持ちが楽な状態で重要な仕事に力を入れることができます!
評価が高まる
重要でない仕事に時間をかけても、あまり大きな成果物は得られないでしょう。
一方、重要な仕事に優先的に時間をかけると、成果物の質も上がります!
質の高い成果物は、高い評価にそのまま直結します。
昇進・昇給の交渉材料としても使えるでしょう!
信頼が貯まる
他の人から見た時に『優先順位をつけてサクサク仕事をしている人』はどう映っているでしょうか?
「あの人に重要な仕事を任せたい!」といった印象を持ちそうですよね!
特に上司からこう思われると、昇進していける可能性は高まります。
優先順位をつける能力を身につけることは、短期的だけでなく、長期的なメリットも得ることができるんです!
優先順位をつけることで、やりがいのある新しい仕事が得られる!
重要度×緊急度フレームワーク
ここからは例として、あなたが家電量販店のリーダーポジションの店員と仮定して考えてみますね。
優先順位をつけられない理由は、基準を持って仕事を選ぶことができていないからです。
基準を持つフレームワークとして、重要度×緊急度マトリクスの観点から考えると良いでしょう!
みなさんは、自分のポジションで考えてみてくださいね。
重要度×緊急度マトリクスとは?
重要度について
「仕事の価値がどれだけあるのか」を示す指標です。
言い換えると、「その仕事が組織の目的にどれだけ貢献するのか」ということです。
今回の例だと、売上向上や経費削減になるような仕事は、重要度が高いということになります!
緊急度について
「仕事への対応の早さがどれだけ求められるか」を示す指標です。
こちらについては、組織の目的とは独立した対応が迫られることもあり得ます。
今回の例だと、期限の近い仕事や突発的な対応は、緊急度の高い仕事に該当します!
緊急度が高いタスクは、すぐに対処する必要があるものであり、そのまま放置すると深刻な問題を引き起こす可能性があります。
まずは仕事を重要度と緊急度に分けて見てみよう!
重要かつ緊急(第1領域=解決の領域)
第1領域にある仕事は、重要かつ緊急なものが該当します。
ちゃんと利益にもつながるため重要度も高く、即時の対応が求められるため緊急度も高いです。
例えば、以下のような仕事ですね。
この領域の仕事は、重要かつ緊急なため、質の高い迅速な解決が求められます。
利益にもつながる注力するべき領域ですが、即時の対応が求められるため、多くの時間をかけることができないのが特徴です。
仕事上で起こっている問題や課題を解決していくため、僕は「解決の領域」と呼んでいます。
言わずもがな、この解決の領域には時間を使うのが妥当だと考えます!
緊急ではないが重要(第2領域=投資の領域)
第2領域にある仕事は、緊急ではないが重要なものが該当します。
今すぐに取り組むようには見えないので緊急度は低いですが、利益にはつながるため重要度は高いものですね。
例えば、以下のような仕事ですね。
この領域の仕事は、緊急ではないが重要なため、時間をじっくりとかけた準備・投資が求められます。
長期的には大きな利益につながりますが、早急な対応が必要でないため軽視・後回しされてしまうのが特徴です。
一番時間をかけて大きな利益につながる準備や投資をしていくため、僕は「投資の領域」と呼んでいます。
この投資の領域に時間をかけている人が、忙しくなさそうなのに一番成果を出しているはずです!
重要ではないが緊急(第3領域=錯覚の領域)
第3領域にある仕事は、重要ではないが緊急なものが該当します。
利益につながる仕事ではないので重要度は低いですが、今すぐの対応が求められるため緊急度は高いものです。
例えば、以下のような仕事ですね。
この領域の仕事では、重要ではないが緊急なため、忙しいのに成果が得られない見せかけの錯覚が起こっています。
迅速な対応が求められるため仕事をたくさん抱えていますが、その忙しさが緩和されないのが特徴です。
評価が高い人以上に自分は忙しいけど評価が得られないため、僕は「錯覚の領域」と呼んでいます。
この錯覚の領域を一番手を打たなければならないと僕は考えています!
重要でも緊急でもない(第4領域=浪費の領域)
第4領域にある仕事は、重要でも緊急でもないものが該当します。
利益につながらないので重要度は低く、即時対応の必要がないため緊急度も低いものとなります。
例えば、以下のような仕事ですね。
この領域の仕事は、重要でも緊急でもないため、時間を使えば使うほど他の領域の仕事時間を奪ってしまう浪費となります。
ここの活動に注力して時間をかけると、むしろ評価が下がってしまうことがあるのが特徴です。
緊急性のないことに率先して時間投下をするのに成果を得られないため、僕は「浪費の領域」と呼んでいます。
この浪費の領域に対しては、比較的対策が打ちやすいと僕は考えています!
重要度×緊急度マトリクスによる優先順位のつけ方6ステップ
ここからは、重要度×緊急度マトリクスを使った優先順位をつける方法を6ステップで解説していきます。
自分の仕事・行動をリストアップする
第1ステップでは、自分の仕事と行動をリストアップしていきます。
やるべき仕事
まずは、自分がやるべき仕事を書き出します。
先ほど図で出した例として、家電量販店のリーダーポジションの店員で考えます。
例えば、以下のようなものです。
やるべき仕事
- 接客対応
- クレーム対応
- 販売に関する会議
- 報告書・資料作成(利益に関係)
- 社員の接客・販売などの研修
- 営業マニュアルの作成
- 市場調査、商品開発
- 社員や顧客との人間関係づくり
やらなければならない仕事
次に、やらなければならない仕事をリストアップします。
これはやるべき仕事というより、組織として日常的にやらなければいけない雰囲気になっているものを列挙します。
例えば、以下のようなものです。
やらなければならない仕事
- 目的のない会議・電話
- 報告書・資料作成(利益に無関係)
- 顧客でない方への対応
どちらでもない行動
最後は、上記の仕事とは別の行動をリストアップします。
仕事時間中の活動だけど、どちらとも言えない行動を挙げます。
例えば、以下のようなものとなります。
ポイントとしては「無くなっても困らないよね!」で考えます。
どちらでもない行動
- 社員同士の雑談
- 雑多な情報収集
- 確認メールへの返信
- 愚痴だけの食事会・飲み会
重要度×緊急度マトリクス上に配置する
第2ステップでは、リストアップした自分の仕事や行動を重要度×緊急度マトリクスに配置していきます。
ここではポイントがあって、先ほどの「やるべき仕事」というのは重要度の高い第1領域または第2領域に配置します。
第1領域か第2領域かは緊急度で判断をします。
今すぐ対応が必要であれば第1領域となり、将来的に必要になってくる場合は第2領域となります。
「やらなければならない仕事」で挙げたものは第3領域に配置します。
ここで、「やるべき仕事」と「やらなければならない仕事」の判断がつきにくいと思います。
「やらなければならない仕事」とは組織の慣習になっているだけで、目的達成のための「やるべき仕事」ではない点にフォーカスすると分かりやすいでしょう。
「どちらでもない行動」については第4領域に入れていきます。
ここは仕事ではないことが多いので判断がしやすいと思います。
「やるべき仕事」「やらなければならない仕事」「どちらでもない行動」に分解して配置する!
第1領域にある仕事を終わらせる
第3ステップでは、第1領域の仕事をこなしていきます。
第1領域のものは重量度も緊急度も高いため、組織としては何度も解決してきた問題や課題が多いです。
つまり組織の前例があるので、自分で考える必要性が高くありません。
無理に自分で考え過ぎずに、上司や得意な人に聴いてしまいましょう!
第2領域にある仕事に手をつける
第4ステップは、第2領域に手をつけることです。
この「手をつける」というのがポイントで、終わらせようとしなくて問題ありません。
この領域の仕事は重要なのに緊急度が高くないため、他の人も取り組んでいない可能性が高いです。
したがって、誰かの前例が必ずあるとは限りません。
「終わらせる」のではなく「手をつける」くらいの気持ちでゆっくり継続していくのが良いですよ!
前例がない第2領域の仕事は、手をつけるだけでOK!
第3領域にある仕事の必要性を検討する
第5ステップでは、そもそも第3領域の仕事が必要かどうかを検討する時間を作ります。
冷静になって、もう一度この領域の仕事を確認してみてください。
やらなければならない仕事
- 目的のない会議・電話
- 報告書・資料作成(利益に無関係)
- 顧客でない方への対応
これらの仕事を終わらせたのは良いものの、成果や高い評価は得られたでしょうか?
この領域の仕事について冷静に考えると、自分や組織の自己満足の錯覚となっている可能性に気づくことでしょう。
思い切ってやめる決断ができれば、第1領域や第2領域に時間を充てることも可能となります!
ただし、組織の慣習となっていることを自分だけやめるのは周囲からの信頼を失うリスクとなります。
やはり、やるべきことで結果を出すことで先に信頼を得てから、第3領域の縮小に踏み込んでいくと良いでしょう。
第3領域の仕事は、しっかり結果を出した後に思い切ってやめる!
第4領域の時間を減らす
第6ステップは、第4領域の仕事を削減することを目指します。
この領域は仕事というよりも、時間を使った浪費行動です。
第3領域と比べて緊急ではないものが多いため、第4領域の行動が比較的不要だと気づくことは簡単でしょう!
ただし、この浪費行動が自分由来のものか、他者由来のものかを見極めるべきです。
自分由来のものはとにかくやめて、成果の出る第1領域か第2領域の仕事に時間を使いましょう!
他者由来の場合は、その該当する人物との距離を取ることをオススメします!
優先順位をつけるのが難しい時の対処法
ここまで、重要度×緊急度フレームワークで優先順位をつける方法を解説してきました。
しかし、いつでもその判断ができるとは限らないため、優先順位をつけるのが難しい時の対処法も示します!
納期の順番で終わらせる
仕事は、重要度と緊急度の観点から見ることが可能です。
このうち、緊急度のみの観点から見た『納期の順番で終わらせる方法』で取り組む方法もあります!
よく考えると、やるべき仕事の量が適切だとしたら、順番はあまり関係がありませんよね?
ただし注意点として、納期の観点だけで仕事を続けていると、重要度の高い仕事や複数人で進める仕事の着手が遅れます。
重要な仕事の着手を早めたり、複数人の仕事は自分ができる範囲を終わらせて相手に投げるのが良いでしょう!
費やす時間で決める
重要度や緊急度とは別に、仕事はそれぞれ所要時間の長さが異なりますよね?
この費やす時間が長いものを早めに始めておかないと、納期に間に合わなくなります。
例えば、商品開発や企画案作りなどは長い時間が必要となります。
時間がかかる仕事の多くは重要度が高い仕事も多いため、あまり考えずに「早めに始めるぞ!」と決めてしまうのもありです。
ただし、時間が長くかかり重要でない仕事もあるので、そこの見極めは必要となるでしょう!
上司に決めてもらう
ここまででも難しい場合は、上司に決めてもらいましょう!
ただし、まずは自分で優先順位をつけて、その理由も説明した方が信頼を得ることができるでしょう。
上司も「そこまで自分で考えたのなら手を貸そうか」となるはずですよ!
優先順位をつける時の考え方を新たに気づかせてもらえるかもしれませんね。
優先順位をつけるのが難しい時は、「納期の順」「所要時間の長さ」「上司の判断」からも決められる!
注意点
ここまで、『重要度×緊急度フレームワークで優先順位をつける6ステップ』を解説してきました。
優先順位をつける方法は理解できたけど、何か注意することはあるの?
最後に、注意点を2つ示しておきます。
以下2点を守ることで、迷わずに優先順位をつけて仕事を進められるデキる仕事人になれるでしょう!
完璧な優先順位はつけられない
1つ目の注意点は、「完璧な優先順位はつけられない」と理解しておくことです。
重要なことは優先順位をつけることでなく、いかに仕事を進めることができたかです。
重要度×緊急度フレームワークなどは、その手段の1つに過ぎません。
優先順位づけは100点を目指さずに、短時間で終わらせることをオススメします!
後で振り返る
完璧な優先順位をつけれなくても、後で振り返って「こっちの仕事の方が重要だったな!」と思うことはあるでしょう。
逆に「この仕事は減らしても問題なさそうだ」と気づくこともありますよね!
これらの例のように、仕事を終わらせた後に振り返ることで、どの仕事に注力すべきなのかの基準を改善することができます!
最初から良い判断基準は持てませんので、1ヶ月〜3ヶ月・1年スパンでマトリクスを見直すのも良いでしょう。
振り返ることで、より良い優先順位のつけ方が見つかる!
まとめ
今回は記事前半で、『優先順位をつけるメリット』を確認したうえで『重要度×緊急度マトリクス』を説明しました。
そして記事後半では、そのマトリクスを使った『優先順位のつけ方』を6ステップで解説してきました!
まずは、重要度×緊急度マトリクスに自分の仕事を配置してみましょう!
そして、注力すべき仕事に対して時間を使うために、優先順位をつけて仕事に取り組んでいけると良いですね!
この能力が身に付いたら、以下のような変化があるでしょう!
今回の記事が参考になってくれることを心から願っています!